泊りのディサービスから帰宅した日、スタッフから、
「入浴時、足に酷い内出血を発見しましたが、経過が分かりません。湿布を貼ってあります。」
との報告。
その時は、
「血液サラサラの薬を飲んでいるから、酷く見えるのでしょうね」
と、軽く反応して、患部を確認することなく送迎のスタッフを帰しました。
その日湿布を剥がして見る事をしなかったのは、内出血以上に、気になる事があったから。
いつもは右への傾きが強いのですが、この日は左への傾きが酷く、歩行もままならない感じだったのです。
ディサービスの看護師からは
「受診したほうがよいのでは?」
等のアドバイスもありませんでしたし、食欲は普通にあり、全量自力摂取でしたので、新たな脳梗塞を起こしたわけではなさそうでした。
夜間のトイレ介助は、立位保持が難しく、ほぼ全介助状態で、車椅子とベッド、便座の移乗もとても大変だったのです。
救急車を呼ぶべきか、ずいぶん悩みました。
こういう時でも母は夜『トイレに行く』と目を覚ますのです。
まあなんとか無事に朝を迎え、左への酷い傾きはなくなっていました。
(後日定期通院で主治医に聞いたら、一過性の脳梗塞だったかもしれないとの話でした)
その日は在宅日だったので、朝はのんびりです。貼り替えるべく湿布を剥がしました。
酷い打撲の中心が分かりました。内出血もかなりの酷さです。
血液サラサラの薬を飲んでる人が、転倒するなどして、頭部に酷い打撲を負うと、顔面にビックリするような内出血が現れるのを御存知でしょうか。そういう感じです。
ちょっとした打撲でない事は明らかでした。
2泊のディサービスに送り出す前、何事もなく過ごしたのは、私自身がよくわかっています。
母本人から痛みの訴えはそれ程ありません。
悩みながら1日過ごし、次の日、患部を見ると、腫れが酷くなっている感じだし、痛みも強くなっているようだったので、ディサービスを休ませ、受診する事にしました。
休みの電話をしたら、
「あ、そうですか」
と、軽い対応だったので、内心
『ナニ~』
それで、
「自宅では思い当たる事が全くないので、そちらで詳しく検証して欲しい」
と言いました。
受診し、昨年の3回目の受診で骨のヒビが分かった経験があったので、食い下がって、レントゲンに加え、CTも撮ってもらいました。
骨に異常はありませんでした。
それにしても酷い打撲跡と内出血でした。
母本人は、それを眺めては
「ひどいねぇ、どうしたんだろうね」
と他人事のような反応です。
認知症の人の怪我は真相究明が本当に困難です。
怪我をさせた当人、またはその場にいあわせた人間の申告を待つしかないのですから。
つづく・・
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