ケツァールの時々日記

米寿の母が胃癌になった!治った!の話から始めましょう

パンを作る・・震災後のサバイバル生活の名残り

 震災から間もなく6年。

震災後、しばらくは様々な生鮮食品が手に入らなかった。

幸い、庭に葉物野菜(ホウレン草や菜の花類)があったし、秋に収穫した大根を埋めてあった。じゃがいも、玉葱等は常備してあるし、野菜はあまり困らなかった。

蛋白質は冷凍や缶詰である程度まかなえた。

ただ、いわゆる日配品はお手上げだった。

パン然り。牛乳、チーズ然り。豆腐、油揚げ、納豆然り。

 日頃当たり前に買える物が手に入らない!

大豆と、たまたま冷蔵庫にあったニガリ(豆腐を作る為ではなく、以前TVで取り上げられて買っていた物)で、豆腐も作った。以前「食」にハマっていた時に作った事がある。生協のカタログ注文で買った豆腐作り用木枠やさらしもあった(笑) あまりうまくいかなかったが、一応豆腐になったし、オカラ煮も作った。大豆は1回分しかなかったので、以後スーパーに並んで長期保存の豆腐を買った。

 

そしてパン。これは以前しばらく自分の作ったパンだけでまかなっていた事があり、作る事自体は苦にならない。ただ強力粉や他の材料がなかった。関東在住の姉に頼んで色々送ってもらった。宅配が割に早く動いたので助かった。感謝!

以来食パンは自分で作る。

流通が回復して、やれやれとそれまで買っていた一斤98円とか138円とかの食パンを買って食べたらマズッ!

名のあるパン屋のそれなりの値段の食パンなら美味しい。当たり前。

美味しい方がいいなと自分で作ることにした。

手で捏ねて、発泡スチロールの箱で保温して~ と作っていたが、捏ねる事や、保温の温度管理が大変で、次の年ホ―ムベーカリーを買った。

自動で作ったら、捏ねる羽根の穴ぼこが気に入らない。

それで、捏ねるのと一次発酵、ガス抜きまではおまかせして、羽根を取り、成型、二次発酵の時間設定は私、そして焼く。という方法にした。

季節によって、出来不出来があり、最初の夏は生地がだれてうまく作れず真夏 のパン作りを諦めたが、今は真夏でも作る。

大手メーカーはともかく街のパン屋さんは一定の品質にするのは大変だろうなと思う。

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1.5斤でこんな感じ。100均の木のまな板で、8枚切り位の一定の厚みに切れる道具も手作りした。さすがにパン切り包丁は必要だが、いかにお金をかけないかの工夫の賜物(笑) 今Amazonで見たら1000円以下で買えるんだ。な~んだ。

 

震災の後、遠方の友人が色々送ってくれてとても嬉しかったっけ。

品物にも人柄が表れる。パッキングしている時の思いが伝わってきて、ありがたくて涙がこぼれた事を思い出す。

 

よろしければ・・