未破裂脳動脈瘤を治療するかしないか
治療を決心するまで結構迷った。
パーセントは少なくても、破裂の可能性はある。破裂して今死んでも、私的には嫌じゃない。周囲はそれなりに悲しむだろう。高齢の母をどうするかの対応も迫られるだろう。事務手続き、私の私物の処分も大変だろう。でもそれもいっときの事だ。でも、後遺症を抱えて生還したら?本人も大変、周囲も大変。
脳動脈瘤を知ってからは、なんとなく気持ちに引っ掛かりがにあって、持ち物に非常の時の連絡先のメモを入れるようになったり、ひとりの山歩きをしなくなったりした。思い詰めて鬱になるとかはないが、自分で行動に制限を設けているようで、そういう生活は嫌だと思った。
治療のリスクは心配だったが、病院のレベルの高さを信じる事にした。
結果として、治療が一段落し、憂いなくリタイア生活を楽しめるようになったので、良かった、良かった。
3回の入院で同室だった方々の場合(4回目は個室だったので他の方の情報はなし)
・検査入院の結果、今すぐ治療をしなくても良い事になった方。
・検査の結果、クリッピング術になった方。
・私の数日後コイル塞栓術を受けた方。
(もちろん、未破裂脳動脈瘤、クモ膜下出血以外の方々もおられました。)
クモ膜下出血
脳動脈瘤が見つかった時は、クモ膜下出血という疾病が、突然目の前に迫ってきた感じだった。そういえば、
十数年前の話
以前住んでいた集合住宅で、ある夜階下が騒がしかった。救急車が来ていた。2日後意識不明のまま、クモ膜下出血で亡くなったとの事で、葬儀に出席した。若いお父さんだった。就学前のお子さんが事態が解らず、はしゃいでいたのが、痛ましかった。
さらに大昔
知人の中学生のお子さんがやはり突然クモ膜下出血で亡くなった。
もっと大昔
半世紀以上前、祖父が朝食前の畑仕事を終え、流しで身なりを整えていて突然倒れて亡くなった。今の私くらいの年齢だった。死因は脳出血(脳溢血?)らしい。昔だし、田舎だし、死因を特定したわけではない。もしかするとクモ膜下出血だったのかも。
入院中同室だった方
2週間位ICUにいて、一般病室に来た人。見た感じ麻痺等の後遺症はないし、認知面の後遺症もないようだった。私のいた病室が自立度が高い患者の病室だったからだが。隣県からヘリコプターで来たそうだ。コイル塞栓術だったそうだ。
同じ教会の方
後で知った事だが、2年前、同じ病院に入院していた。時期も少しかぶっていた。彼女は開頭手術を受けた。見た目全く後遺症がない。親しく話をする関係ではないので、詳しい話を聞いていない。
どんな病気でも自分の身に起きて初めて、ああと思う。
病気でなくても、6年前の震災もある意味似ている。あの真っただ中にいた時、現実でないような感覚だった。そして、我に返り、対処していった。
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